エリーちゃんは、片方の耳がペコリとした、かわいいおんなのこです。
ペットショップの片隅で、小さくなっていたところを、会津の爺さまのおうちへ
迎えられました。それからというもの、爺さまご夫婦の愛情を、一身に受けて、
すてきなレディに成長したのです。
そんなある日、エリーちゃんのところへ、隣の県から、とんでもないわんこが会いに来たのです。

初めて会った、エリー爺さまに、満面の笑みを浮かべて「おやつ、ちょうだい」
隣にいるエリーちゃんに、にらみをみかせて、爺さまを独り占め。
爺さまのそばから、離れようとしません。
恐れをなしたエリーちゃんが、すごすごと部屋に帰ってゆくと、
ますます調子に乗って、婆さまが出してくれた座布団に、当たり前のように乗って、
ゴロンとなりました。
食べたいだけ食べ、横になり、なぜさせて、まるで、爺さまの孫気取りです。
名物の「馬肉」を手に入れると、「またくるよ」と言い捨てて、新潟へ帰ってゆきました。

エリーちゃんは、ひかえめで、賢いこです。
ぶうこが、立ち上がり、すがりついて、馬肉を食べようとする傍らで
私が馬肉を差し出すと、後ろへ下がって行きました。
純真な、きれいな瞳をしていました。

写真は、エリー爺さまを囲む、きれいどころです。

今日の一句
新潟の　わんこはぶうこ　だけじゃない　（エリーちゃんごめん）