ぶうこのできごとを、コラムでつづります
ぶうこと対面したのは、新潟市保健所の動物管理センターの収容棟です。捨て犬や迷い犬が、保健所に収容されるのは知っていましたが収容棟に入ったのは、これが初めてでした。収容棟は、エコセンター(ごみリサイクル施設)の一番奥に、ひっそりとありました。
収容棟に近づくと、何か音が聞こえてきました。動物の鳴き声でした。中へ入ると、ものすごい大音響で耳をふさぎたいほどです。たぶん猫の声だったと思います。声の主は数匹のようでした。鳴き声のなか、ぶうこの檻の前へ案内されました。檻のなかから、ぶうこは、何度も何度も私たちに、手を差し出しました。あのときの、ぶうこの顔を、私はまったく覚えていません。かわいいと思った記憶も、ありません。
檻の前から去るとき、隣の檻の犬の姿がちらりと目に入りました。柴犬のような黒っぽい犬でした。猫や犬の泣き声に包まれながらぶうこと、私たちは収容棟から出てきました。(2003年夏)
新潟動物ネットワークの会員さんのもとに新しい家族がきました。新潟市保健所に保護されたなつちゃんです。推定15歳なつちゃんを迎えていったとき会員さんが、撮影された写真をお借りしました。檻のなかから、新しい家族を見つめるなつちゃん。
こんなに、うれしそうな顔していたんですね♪
そして、収容棟から出ると大事な用を足しました。ぶうこも、同じでした。(しかも2回) なつちゃんは、今、お庭を自由に駆け回っているそうです。(2003年11月)